【結果&インタビュー】 中谷潤人 vs アコスタ、バルデス vs コンセイサオ

10日(日本時間11日)に米アリゾナ州ツーソンのカジノ・デル・ソルで行われたボクシングのWBO世界フライ級王者・中谷潤人と元WBO世界ライトフライ級王者で同級1位の指名挑戦者・アンヘル・アコスタ(プエルトリコ)のタイトルマッチ。中谷にとってアメリカデビューとなる戦いは、4回32秒TKO勝ちで中谷が初防衛に成功した。

序盤から中谷が的確なパンチをアコスタの顔面にヒットさせ、2ラウンドからアコスタの鼻血が悪化。その後何度かドクターチェックを受けるも、4ラウンド開始早々に継続困難と判断したレフェリーが試合終了を宣告した。今回の試合を経て中谷は戦績を22勝無敗17KOに、アコスタは22勝3敗とした。

中谷は試合後のインタビューで今後の展望について「統一戦をやりたい気持ちが強い」と語り、複数階級制覇よりもまずはフライ級における他団体王者との戦いに興味を示した。

一方、当日のメインイベントで行われたWBC世界スーパーフェザー級王者オスカル・バルデス(メキシコ)とロブソン・コンセイサオ(ブラジル)のタイトルマッチは12回3-0の判定でバルデスがベルトを防衛した。

3人のジャッジは117-110、115-112、115-112の3-0でバルガスを支持。今回の試合を経てバルガスは戦績を30勝無敗に、初黒星を喫したコンセイサオは16勝1敗とした。

パンチスコアリングシステムのCOMPUBOXによると、バルガスの390パンチの内の83(21%)、ジャブは181の内19(11%)、パワーパンチは209の内64(31%)。コンセイサオは576パンチの内141(25%)、ジャブは279の内38(14%)、パワーパンチは297の内103(35%)というヒット率を計測。数値上はパンチ数、精度ともにコンセイサオが上回った。

試合後のインタビューでバルデスは「今週はつらい1週間だった。我々はやるべきことをして試合に勝利した。次に進んでいきたい」と感想を語った。さらに対戦相手のコンセイサオについては「ファンが求める良い試合を見せたいが、試合中ずっと逃げられると非常に難しくなる。あのように逃げていると試合に勝つことはできない」と、判定に不満を持ってバルガスに怒鳴りかかっていたコンセイサオを非難した。

一方のコンセイサオは「私の中では自分が勝っていた。全世界が目撃者だ。」と判定に終始納得がいかない様子であった。

本マッチの開催については、ドーピング検査でバルデスから禁止薬物のフェンテルミンを検出、追加で調べたB検体でも陽性と判断されたが、競技力の向上効果が不明であること、また30日の検査では陰性となったことなどを理由にWBCが条件付きで試合開催を認め、今日に至った経緯がある。

中谷 vs アコスタ戦 ハイライト

バルデス vs コンセイサオ戦 ハイライト

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