パレナス氏 井上尚弥 vs カシメロ戦を展望

2015年12月に井上尚弥の保持するWBO世界スーパーフライ級王座に挑んだワルリト・パレナス氏(フィリピン)。現WBA・IBFバンタム級王者の井上と近い将来に対戦可能性が浮上しているジョンリル・カシメロともスパーリング経験のある同氏が、フィリピンメディアに対してこのマッチが実現した場合の展望を語っている。

パレナス氏は「井上とは彼がプロになる前にもスパーリングしたことがある。彼は日本のナショナルチームにいたのでアマチュアとしても一流だった」と当時から井上の才能が別格であったことを認め、「井上は才能があり、頭がよく、パワーがあり、勇敢でスタミナもある。1ラウンド目で”なぜ(自分と比べて)こんなに速いのか”と自問自答した。このような選手とは戦ったことがなかった。彼は動くことができ、戦い方を知っているので、きっと成功すると思った」と対戦当時の印象を振り返っている。

一方でパレナス氏は現WBO世界バンタム級王者のジョンリル・カシメロともスパーリングで拳を交えたことがあり、スパーリングで見せていたカシメロの姿は試合で見せている姿と変わらなかったという。「彼は勇敢で、タイミングを計りながら相手を捕まえて沈めることができる。常に目の前にいて重い拳を振ってくるので自分も喰らってふらつかされた」と語っている。

そんな彼は、井上・カシメロ戦が実現した際には勝敗がどちらに転ぶか分からないとしたものの、長期戦になればカシメロには勝機がないだろうとの見方を示した。「7ラウンドを超えると井上がポイントで勝つだろう。カシメロは前に出続けるだろうが試合を早めに終わらせなければならない。もし自分がカシメロなら7ラウンド前に勝負をかける」

当時井上のスピードとパワーに圧倒されて2ラウンドTKOで破れたパレナス氏。井上の”モンスター”ぶりを身を持って感じた経験者として、同郷のカシメロへの切なるアドバイスと言えよう。

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