「俺は終わった!」 村田諒太と戦ったバトラーが無名ボクサーに5R KO負け
2019年12月に日本で行われたボクシングのWBAミドル級世界王座決定戦で村田諒太に敗れたスティーブン・バトラー(28勝3敗1分24KO)が、メキシコのクエルナバカで29日(日本時間30日)無名のホセ・マシアスと対戦、5ラウンドKOで想定外の敗北を喫した。
5ラウンド開始早々にマシアスが放った右のオーバーハンドがヒット、続けざまに左のフックがまともに当たり、バトラーは立ち上がることができなかった。バトラーにとって今回は目の手術を経て新しいトレーナーのもとで挑んだ13ヶ月ぶりの戦いであったが、2戦連続のKO負けとなり、今後のキャリアにとって非常に苦しい敗戦となりそうだ。
海外メディアによると、バトラーは敗戦直後のリング上で「俺は終わった!」と言い放ったという。ノックアウトにショックを受け、感情的になっていたバトラーの心情が伺える。
今回の試合はバトラーにとって「勝って当たり前」であり、この試合に勝利することで村田戦の敗北から這い上がり、再び世界を目指すための試金石となるはずであった。
ボクシングは1つの敗戦がその後の競技人生に与える影響の大きい、過酷なスポーツだ。バトラーが再びビッグファイトを望むのであれば、復活への長く険しい道のりを覚悟しなくてはならないだろう。
バトラーは母国のカナダに帰国後、外国からの帰国者として一定の期間隔離されるという。まだ25歳の若い彼にとって、今後のボクシング人生をじっくりと考える特別な時間と捉え、糧となることを期待したい。
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