ノルディーヌ・ウバーリ vs ノニト・ドネア今週末決戦への想い

29日、米カリフォルニア州カーソンのディグニティ・ヘルス・スポーツ・パークで開催されるWBC世界バンタム級王者のノルディーヌ・ウバーリ(仏・17勝無敗12KO)と指名挑戦者で4階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン・40勝6敗26KO)とのタイトルマッチ。両者がメディアに対して試合にかける想いを語った。

ウバーリはリング誌の取材に「世界王者は一番強い相手と対峙しなくてはならない。ドネアと戦うことに興奮しているし当日は火花を散らす戦いをすることを約束するよ」と語り、ドネアについては「彼は状況に応じて対処できる非常に完成されたファイターだが、自分も同じだ。全てのシナリオに対して準備はできている」と話した。

「今回のために最善の努力をしてきた。29日に彼をどのように倒すか見ていてくれ。ドネアはこのスポーツのレジェンドで、ファイターとして尊敬しているが、試合後に手を上げているのは私だ。そのことに疑いの気持ちは一切ない」と気迫を滲ませる。さらにドネア戦後のキャリアについても「夢は統一してバンタム級最強を証明することだ。そのためには誰とでも戦う」とベルトの統一に意欲を示している。

一方で、ウバーリに挑戦者として挑むことになる38歳ドネアもまた、バンタム級の統一への意欲をこれまでもメディアに語ってきた。既にボクシング界に輝かしいキャリアを築きながらも、「あと5年から10年はできる」と気を吐くドネア。まだまだ引退する意志はなく、気力も申し分ないようだ。

「バンタム級のアンディスピューテッド(議論の余地のない)チャンピオンになるのが夢だ。38歳でも可能だ。まずは29日のウバーリ戦だ。彼は良いファイターだが私のような相手と戦ったことはないだろう」「その後は間違いなく井上とのリマッチを追求してベルトを集めたい」とした。

「38歳になって食事やトレーニング方法など色々と変えるべき部分はあるが、調子はいい。この調子であればあと5年から10年は戦える。多くのことを成し遂げたいが、まずは29日に自分ができることを見せなくてはいけない。良いファイトをしてウバーリよりも優れていることを証明するよ。疑いなく彼をノックアウトできると思っている」と同様に自信をみなぎらせた。

両者1年半ぶりの試合

ウバーリにとっては2019年1月にタイトルを獲得して以来3度目の防衛戦となる。直近の試合は2019年11月にさいたまスーパーアリーナで行われた井上尚弥 vs ノニト・ドネア戦のセミファイナルとして行われた、対井上拓真戦である(12ラウンド判定勝利)。

一方「フィリピーノ・フラッシュ」の愛称でも知られるドネアにとっても2019年11月に同イベントのメインカードでWBSSの頂上をかけて井上尚弥と12ラウンドの死闘を戦って以来の試合となる。同試合はリング誌など主要メディアや認定団体の年間表彰で「2019年年間最高試合」に選出され「ドラマ・イン・サイタマ」とも命名された。

WBC王座は、両者同様に主要4団体統一を目指すWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥にとって避けて通れないタイトルである。今週末の勝者が井上と近い将来対戦する可能性も高いため目が離せない。

本試合の放送・配信(予定)
5/30(日)午前11:00〜 WOWOWプライム 生中継 (WOWOWオンデマンドにて同時配信)
5/31(月)午後6:00〜 WOWOWプライム

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