井上尚弥の今後へ影響は? WBCがガバリョとロドリゲス陣営に即時再戦指令
WBCが25日、レイマート・ガバリョ(フィリピン・24勝無敗20KO)とエマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ・19勝2敗12KO)に対してバンタム級暫定王座をかけたリマッチを行うよう指示したことをボクシングシーン.comが報じている。
この二人は昨年の12月にコネチカット州アンカスビルで同級暫定王座をかけて戦い、12ラウンドの攻防の末にスプリットデシジョン(116-112、115-113、118-110)でガバリョが勝利したが、その判定結果については各方面から疑念の声が上がっていた。
判定に納得がいかないロドリゲス陣営はすぐに公式に抗議の意思を示した。判定が覆ることはめったにないが、今回はロドリゲス陣営の言い分にWBC側が理解を示し、陣営がリマッチに向けた交渉の権利を勝ち取った形だ。
WBCは「公式な抗議を受け、委員会が対戦内容の分析とレビューを行った結果、我々は両陣営に対して即時再戦の交渉に入るように命じた」と声明を出し、「両者は条件の交渉期間として30日間が与えられる」としている。
混沌のWBCバンタム級
WBCのバンタム級王座を巡っては、当初4階級制覇のノニト・ドネアがWBC世界バンタム級王者のノルディーヌ・ウバーリに挑戦するカードが決まっていたが、ウバーリが昨年10月下旬に新型コロナウイルスで陽性反応を示したことで試合は中止となっていた。
さらにその後、ウバーリの代わりに前IBF世界王者エマヌエル・ロドリゲスがドネアとWBC世界バンタム級王座決定戦を行うことが決まったが、今度はドネアに新型コロナの陽性反応が出たため、またしても試合は中止に。
最終的には、ロドリゲスとWBA同級1位レイマート・ガバリョの間でWBC世界バンタム級暫定王座決定戦が昨年12月に行われ、ガバリョが判定勝ちを収めて暫定王者の座を勝ち取っていた。
WBCバンタム級の王座は、主要4団体統一を目指すWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥にとって避けて通れないタイトルである。WBCのベルトを巡る前述の選手たちの動向は、今後の井上のプランに直結するためボクシングファンは目が離せない。
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