エロール・スペンスJr. vs マニー・パッキャオ 記者会見で顔合わせ

8月21日(日本時間22日)にラスベガスのT-Mobileアリーナで行われるWBC・IBFウェルター級統一王者エロール・スペンスJr.(米・27勝無敗21KO)とWBA同級休養王者マニー・パッキャオ(フィリピン・62勝7敗2分39KO)の統一戦。12日に行われた記者会見で、試合前の両者初顔合わせが行われた。

マニー・パッキャオ

長期間ボクサーとして活動していないことを理由に、現在WBAのスーパー王者から休養王者に降格となっているパッキャオ。今回スペンスとの対戦が決まったためスーパー王者に戻すようにWBAに要求していたが、却下されたことが報じられている。

現在42歳のパッキャオが残された限りあるキャリアの中で試合相手に誰を選ぶのかが注目されるなか、対戦相手として今回トップファイターのスペンスを選んだ。記者会見ではそのスペンスに最大限の敬意を表した。

「エロール・スペンスとの戦いよりもよほどイージーな選択肢はたくさんあった。でもファンに良い試合を届けて、本物のファイトをするためにスペンスを選んだ。私はファイターでありボクシングは私の情熱だ」

「これまでで最大の挑戦の一つだ。キース・サーマン、デラホーヤ、ミゲール・コット、など世界中のベストファイターと戦ってきたが、その中の一人と(スペンスを)評価している」

「スペンスはアグレッシブで若く、無敗だ。決して簡単な相手ではないし、侮ってはいけない相手だ」

「サウスポーの相手と戦うのは久しぶり。これまでの試合とは戦略を一部変更し、いつもとは違うコンビネーションを放つことになる」

「スペンスはフロイド・メイウェザーからアドバイスをもらう必要はない。スペンスの方ががメイウェザーよりも優れたファイターだからだ。彼に接近戦のやり方を教えてあげたらいい」

「サーマン戦のような1ラウンドでのダウンはないだろう。私は心も体も精神も、試合に勝つことだけに集中している。それが唯一の目標だ」

「今回の試合は、類を見ない大きな試合だ。リング上ではたくさんのアクションが起こるだろう。サポートしてくれるみんなに感謝しているし、世界最高のファイターの一人とこの立場で戦えることを嬉しく思うよ」

エロール・スペンス

パウンド・フォー・パウンドランキング上位常連のスペンスは現在31歳。本マッチの打診を受けたときは、考えることもなく即座に受け入れたという。自分より一回り近く歳を重ねている6階級制覇のレジェンドと拳を交えることになる本人はいたって冷静だ。

「彼を仕留める能力はあるが、私にとっては勝利する事が重要だ。自分の経験からすると急いでKOを狙うと、動きが雑になりどこか間違った方向に行ってしまう。だから自分のペースを保つ事が大事だ。タイミングが来たらKOを狙うし、来なければ勝利を目指すだけだ」

「今のキャンプには、サウスポースタイルで戦える選手がたくさんいる。もちろんマニーとまったく同じ戦い方ではないがテンポやペースを真似できるので、そのような選手と練習している」

「マニーは今でも爆発的なスピードを持ったファイターだ。我々はゲームプランを練ってそれを実行できるよう準備している。8月21日のリング上でそれを見せる」

「自分がノックアウトされることはないし、想像ができない。ただ彼がパワーを持っていてサーマンをKOしてボディショットで痛めつけたことは頭に入れておく」

「彼が42歳だからといって、トレーニングに支障が出るとは思わない。だからこそ、彼は何十年もの間同じマニー・パッキャオであり続けることができるんだ。キース・サーマンやその前に戦った時と同じパッキャオを楽しみにしているよ」

「この試合は素晴らしいものになるだろう。パッキャオはいつものように力を発揮するだろうが、勝利を掴むのは私だ」

記者会見の模様
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