ダスマリナス 打倒井上尚弥はラッキーパンチ頼み?

6月19日に米ラスベガス・ヴァージンホテルで開催が予定されているWBA・IBFバンタム級統一王者・井上尚弥(20勝無敗17KO)とIBF指名挑戦者マイケル・ダスマリナス(フィリピン・30勝2敗1分20KO)のタイトルマッチ。フィリピンのラ・ウニオン州で行われたダスマリナスのトレーニングキャンプに助っ人として参加し、3週間スパーリングパートナーを務めたケビン・ジェイク・カタラハがフィリピンメディアのサンスターに対し、井上尚弥との対戦に向けたダスマリナスの現況を語った。

「彼の準備は整った。しかし、彼にとってはタフな戦いになるだろう」カタラハは絶頂期にある世界トップレベルの井上尚弥と対峙するダスマリナスの戦いが決して簡単なものではないことを認めている。

「ダスマリナスはパワーがあるからKOすることも可能だ。だが問題は井上がドネアのベストパンチを受けても耐えられる強い顎を持っていること、そしてもうひとつの問題は彼の素早さとインテリジェンスだ」と語る。

現在WBOスーパーフライ級12位にランクするカタラハ(フィリピン・12勝無敗10KO)は、これまで2018年のファン・カルロス・パヤノ戦、2019年のエマヌエル・ロドリゲス戦、そして2020年のジョンリエル・カシメロ戦(試合はキャンセル)に向けたタイミングで井上陣営からスパーリングパートナーとして招聘されている。過去に3度井上尚弥のスパーリングパートナーとして来日した経験のあるカタラハの言葉は、信憑性を持って伝わるものがある。

「パワーがあるので、もしダスマリナスが的確な位置に(拳を)ヒットすることができればチャンスはある」「最近は番狂わせが流行っている。いつでもラッキーパンチの可能性はあるんだ」

以前「自分が感じた井上の弱点を教えることで、ダスマリナスを助けることができるだろう。それを戦いでどう使うかは彼次第だ」と語っていたカタラハ。これまで井上と何度も拳を交えてきてその実力を体感しているだけに、この時点でダスマリナスの勝利がラッキーパンチ頼みと示唆してしまうほど、両者の力の差を感じているのかもしれない。

<放送予定>
WBA・IBF世界バンタム級タイトルマッチ 井上尚弥vsマイケル・ダスマリナス
6月20日(日)午前10時30分〜WOWOWで生中継

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