WBOフライ級王者中谷潤人への挑戦を狙うチリ人ボクサー アンドレス・カンポス
チリの有望選手でありボクシングのWBOフライ級9位、WBA同級15位のアンドレス・カンポス(9勝2KO無敗)が、年内に同級WBO王者の中谷潤人、もしくはWBA王者のアルテム・ダラキアンへの挑戦を狙っていると米メディアが伝えている。
中谷潤人は昨年11月、後楽園ホールでジーメル・マグラモ(フィリピン)と空位のWBOフライ級王座をかけて戦い、8ラウンドKOで王座をつかんでいる。
一方のアンドレス・カンポスは新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨年3月以来試合から遠ざかっているが、兄のジェイソンが昨年11月に井上尚弥と対戦したことで知られるマロニー兄弟と、来たる世界戦に向けて米国でトレーニングキャンプを張ってきた。
カンポスのマネージャーは米メディアの取材に対し、「これまでにマロニー兄弟と米国で数百ラウンドのスパーリングをこなしてきた」と語り、彼が王座獲得に向けて練習に余念がないことを強調。さらに「我々は2021年に大きな計画を立てている。南アメリカにチャンピオンベルトを持ってくるためにできることは何でもする。2021年はアンドレス・カンポスの年になるだろう」と宣言している。
カンポスはチリの首都サンティアゴ生まれの24歳。米リング誌によると6人兄弟で非常に貧しい環境の中、母親の手一つで育てられた。犯罪とドラッグがはびこる貧困地域で育ち、自身もドラッグに溺れ、ストリートファイトに明け暮れる日々を送っていたという。しかし15才で彼はその後の人生を大きく変えることとなるボクシングに出会う。カンポスは言う。「自分はボクシングに借りがある。チリで初の世界チャンピオンになってその借りを返すのだ」と。
そんな彼の人生に多大なる影響を与えたのが、フィリピンが生んだスーパースター、マニー・パッキャオだ。パッキャオのこれまでの人生、謙虚な人柄、そしてボクサーとしての偉大な功績に感銘を受け、自身が目指す人物像として目標に掲げている。
チリではスターなみに人気があるという成り上がりのボクサー、アンドレス・カンポス。中谷と拳を交える日が待ち遠しい。
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