ゴロフキン vs ムンギアのミドル級ビッグファイトの行方は?

IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン・41勝1敗1分 36 KO )と契約しているプロモーターのエディ・ハーンが、ゴロフキンの対戦候補として「カネロの後継者」と称される無敗のハイメ・ムンギア(メキシコ・36勝無敗29KO)との戦いに前向きな姿勢を示していることを、米専門メディアのボクシングシーン.comが報じている。

本マッチについては、今年5月開催の方向で交渉中であることが昨年来伝えられていたが、それ以降は長らく続報がなかった。

ムンギアはスーパーウェルター級でWBO王座を獲得した後の昨年にミドル級に階級を上げ、これまでもゴロフキンとの戦いに意欲を示してきた。二人のボクサーは2018年に対戦の話が一旦浮上していたが、ムンギア側にミドル級での試合経験がないことを理由にアスレチック・コミッションが認可せず、対戦が立ち消えとなった過去がある。

ハーン氏は放映先パートナーでもあるDAZNの取材に対し「ボクシングの中身だけでなく、DAZNにとってもゴロフキン対ムンギアが最も有益なマッチだ」と述べ、「これはアクション満載の素晴らしい試合になる。そしてキャリアの終盤が近いゴロフキンにとって、2021年は非常に重要な年になるだろう。彼はファイターとしても人間としても素晴らしく、ビッグファイトを望んでいる。DAZNを通して世界中にスターの試合を届けたい」と語っている。

ゴロフキンにとって最も儲かる試合となるのは、パウンド・フォー・パウンドキング、サウル“カネロ”アルバレスとの3戦目のリマッチである。しかしカネロは今週土曜日に指名挑戦者のアブニ・イルディリム(トルコ)と米マイアミでの防衛戦を控えており、5月にはWBOのベルトを保持するビリー・ジョー・サンダース(英国)との試合も予定されている。スーパーミドル級の統一を公言しているカネロにとって、さらにその後にはIBF王者のケイレブ・プラントとの対戦も視野に入っており、年内は統一に向けた試合に集中する公算が高い。

そうした状況の中、キャリア終盤でビッグマッチを望むゴロフキンにとってムンギアとの対戦は可能性として低くないだろう。一方で日本のボクシングファンにとって気になるのは、かねてよりゴロフキンを対戦相手のターゲットに挙げているWBAミドル級スーパー王者村田諒太の動向だ。果たして村田vsゴロフキンの年内実現はあるのか?ミドル級戦線を巡る動きから目が離せない。

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