キックボクシング界のスター 那須川天心がボクシング転向を表明

キックボクシング界のスターで無敗を誇る那須川天心(22)が、10日放送のTBS系番組「炎の体育会TVSP」内で、2022年中にボクシングに転向することを、自身の口から表明した。

来年の3月に行われる「RISE」のイベントを最後にキックボクシングを引退する予定で、今後残されたキックボクシングの試合は2試合から多くても4試合となるという。

番組内で那須川はボクシング転向の理由として「キックボクシングでやり残したことはない。ずっとチャンピオンの立場だったので自分的にはつまらないというか、挑戦したいという気持ちがあるのでボクシングに挑戦して下の立場から強いチャンピオンを倒していくほうが生きていて面白いかなと思う」と語った。

今後の展望

ボクシングの実践経験という点で那須川は、2018年の大晦日にRIZINの舞台で元5階級制覇王者のフロイド・メイウェザー氏とエキシビションマッチを行い、体重差はあるものの歯が立たずに圧倒され1回TKOされた。一方で2019年の6月には元3階級制覇王者の亀田興毅氏とAbemaTVの番組企画でエキシビションマッチを行い、終始優勢に亀田氏を追い込んだ。

上記はいずれも現役を引退したボクサーとのショー的要素の強いエキシビションマッチであること、またボクシングとキックボクシングは同じパンチを使用する格闘技でも、技術体系やラウンド数など多くの違いがあることから、ボクサーとしての那須川の真の実力を図ることは難しい。

那須川は現在帝拳ジムに通いパンチの技術向上に努めていることは知られているが、誰もが認める格闘センスを持つ那須川が、果たしてどこまでボクシングに順応することができるのかに注目が集まる。

またボクシング界にとっての新たなスター候補である那須川を、プロモーターがどのようにマッチメークをして育てていくのかも気になるところだ。インパクトを重視した記録狙いの性急なマッチメークではなく、日本国内で着実に実力を付けながら歩を進めていく形を望む。

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